むくみ(浮腫)

むくみ(浮腫)とは

朝起きると顔がむくむ、座りっぱなしで足がむくむといったことは多くの方が経験していると思います。むくみの原因の多くは塩分の取り過ぎや、同じ姿勢が続くなどによる血行不良があります。

その他にも飲みすぎた翌日や生理・妊娠の時に手足がむくむ、あるいは泣いた後にもまぶたが腫れたりしますね。

それらのほとんどは一過性のもので、自身でのケアや鍼灸治療でも解消されます(後述)

しかし、むくみの中には内臓疾患が原因としてあるものもあります。可能性のある症状・状態を記載しますが、それ以外にも状態が長く続く様であれば早めに受診ください。

 

むくみのメカニズム

体には体重の約60%は水分です。そのうちの15%は間質液(細胞と細胞の間を埋める水分)といい、この間質液が増えた状態を浮腫(むくみ)といいます。原因はいくつか考えられます。

 

 原因① 静水圧の上昇

血管の中の圧力のことで、細い血管ほど水分を通しやすくなるため圧力高くなると水分は血管の外に漏れ出てしまします。

夕方になると浮腫むというのは、疲労がたまったり、冷えたりすることで血管が収縮し内圧が高まるためです。

特に心不全など起こすと静脈で血流が滞り、静水圧が高くなり浮腫をおこします。腎臓疾患でも水分の排出ができなくなり、血管内に水分が溜まり同じように浮腫を起こします。

 

原因② 浸透圧の低下

血漿たんぱく質のアルブミンは減少すると膠質浸透圧が低下し、漏れ出た間質液を毛細血管内に戻せなくなり浮腫を引き起こす。

たんぱく質を減少する疾患(ネフローゼ症候群や肝硬変など)や栄養失調でみられる。

 

原因③ 血管透過性亢進

アレルギーや局所的な炎症が起こると毛細血管が開き水分が通過しやすくなり浮腫が起こります。

 

内臓疾患の可能性のあるむくみ方

以下のようなむくみは要注意です。 

・急な体重の増減を伴ったり、押してもアトの残らないむくみ ⇒ 甲状腺ホルモンの異常が考えられます

・動悸、息切れ、胸の痛みを伴うもの ⇒ 心臓病の可能性があります

・顔がむくんだり、尿の量や色が以前と変化した ⇒ 腎臓病の可能性があります 

・姿勢に関係なく全身がむくむ、白目が黄色っぽい ⇒ 肝臓の異常が原因かもしれません

・体の一部だけがむくむ ⇒ 静脈瘤や静脈血栓症かもしれません。

 

むくみの解消法

 足のむくみの場合

  同じ姿勢で老廃物が溜らないよう適度な運動をすることが最も効果的です。

  冷えによってさらに血流が滞りやすいので膝かけなどで足を温かく保つのも重要です。

手のむくみの場合

  手の場合、自分で揉むのも効果的です。さらに簡単な体操も組み合わせれば内臓に関係 がないむくみなら取れるでしょう。

  体操の一例として、ばんざいをした状態で手をグーパーと動すといいでしょう。

 顔のむくみの場合

  顔やまぶたのむくみは疲労や飲食物などによって変化するので水分や塩分の取り過ぎに注意しましょう

  それでもむくみがでることはあります。そのような場合は蒸しタオルで顔を温めてから冷水で洗う。

  これを何回か行う事で解消でます。さらに、顔のむくみは重力によって自然と下がっていきます。なので朝、早めに起きるのもいいでしょう。 

 

マッサージ 

マッサージで血流改善を行えば、むくみの改善になります。血管やリンパ節の詰まりや何らかの圧迫がある状態がある場合は浮腫みの原因となりますので、老廃物の除去・圧迫の緩和を目的にマッサージを行います。

治療点:側頚部・胸・脇・そけい部・内もも・ひざ裏・ふくらはぎ・骨盤・腸

 

鍼灸治療

東洋医学的所見

五臓六腑のどの蔵府の不調でも起こりますが、水を主る腎の働きが弱いと下半身が浮腫み、津液を腎に送る脾も弱くなると身体に湿・痰を生じさせて、体全体が浮腫みやすくなります。

弱った五臓のバランスを整え、水(津液)の流れを調整すれば鍼灸治療によって前述の「血流の悪さ」「冷え」を改善することでむくみを解消することができます。

 

使うツボ

足のツボ:足三里、復溜、陰谷、豊隆、陰陵泉など

腹部のツボ:水分、肓兪、石門など

背部のツボ:腎兪、脾兪、次髎など

上記した経穴(ツボ)が体の水分の循環を良くします。

むくみというのは単純なようで様々の病態でおこります。ただの「むくみ」と侮ってはいけません。

鍼灸治療においては非常に効果がありますので、適応範囲であれば治療をすすめます。

 

症例

30代 女性

主訴:膝から下の冷え症とむくみ

経過:スネの中間あたりから冷えが他覚的にも強い。冬場は何枚も靴下を履かないと辛い。

以前からある症状のようだが、生理前症候群(PMS)がきつく、冷え症とむくみも含め改善目的に

来院された。足全体むくんでおり、冷えは下部のみ、腹部の緊張から内臓の動きが悪いことが要因と考え、

内臓の動きを改善するように行う。PMS症状が緩解とともに、治療は夏場だったため冷えは早く取れた。

冬場になると冷えによる血行不良による浮腫みはでていかは不明。

仕事で動く割には浮腫みが強い場合は、ふくらはぎの筋肉の張りや、女性の場合は冷えを改善しないと

むくみやすくなる。