自律神経失調症

自律神経失調症とは?

自己意識がない部分で体を動かしている神経です。つまり、私たちがわざわざ指令を出さなくても、必要に応じて働く神経のことをいいます。食べ物を口に入れると胃や腸が動きだし、気温が高くなれば自然に汗が出てきたり、緊張すると鼓動が速くなるのも、寒くなると鳥肌が立つのも自律神経の自動的な働きなのです。

自律神経の自動能は交感神経(興奮状態)と副交感神経(リラックス状態)の2つの神経でバランスをとっています。それにより体の機能がある一定の状態で保つことができるのです。(ホメオスターシス=生体の恒常性)

交感神経と副交感がシーソーのように平行を保とうとするのですが、一方が働きが強くなるとバランスは崩れ、一方だけが働く結果となり自律神経の失調により多種多様の症状が起こります。

交感神経と副交感がシーソーのように平行を保とうとするのですが、一方が働きが強くなるとバランスは崩れ、

一方だけが働く結果となり自律神経の失調により多種多様の症状が起こります。

 

自律神経は脳の視床下部で指令を受け、各器官を働かせていますが、大本になる視床下部のすぐ下には下垂体というホルモン分泌に重要な部位があります。

 自律神経の働きに異常が起こる視床下部の変調下垂体のホルモン分泌異常

勿論、逆もあります。ホルモンの不調から自律神経の乱れが起こることもあるため、月経・妊娠・出産など性周期があります女性に多いと言われています。

 

こんな症状でてませんか?

全身症状

倦怠感、疲れやすい、めまいがする、微熱、フラフラする、からだがほてる、食欲がない、眠れない、すぐ目が覚める、起きるのがつらいなど

 

精神症状

不安になる、恐怖心に襲われる、イライラする、落ち込む、怒りっぽくなる、集中力がない、やる気が出ない、些細なことが気になる、記憶力や注意力が低下する、すぐに悲しくなるなど

 

西洋医学による治療

病院での治療は自律神経失調症は身体・心・生活全般からの対象として進めていきます。

症状を改善するためには薬物療法が中心になっています。

 

 薬物療法

●自律神経調整薬(ex:ジビデルゴット、ハイゼット、グランダキシンなど)

 その他に自律神経末梢作用薬や副交感神経遮断薬や交感神経興奮薬などもある。

●抗不安薬(ex:ワイパックス、デパス、メイラックスなど)

 ※精神安定剤とも呼ばれています。種類が多く作用も弱いものから強いものまで様々。

●抗うつ薬(三環系抗うつ薬・四環系抗うつ薬・SSRI・SNRI・スルビルド・トラゾドンに分かれます)

その他 心理療法(カウンセリングなど)、生活指導など

※病院からの治療・薬物療法も併用可能です。もちろん程度によりますので担当医とご相談のうえで来ていただいてかまいません。

 

当院での治療について

マッサージ

神経の緊張が強い方は背中や首のこりが非常に強く感じます。

首や背中のマッサージをゆっくり・しっかり受けるだけでも、身体がリラックスして、その他の症状も緩和することが多く見受けられます。

また骨盤や頭蓋骨の調整により自律神経の調整効果があります。当院ではマッサージと整体を合わせて筋肉・関節・内臓・血管・リンパへのアプローチも可能です。

 

鍼灸治療

東洋医学的所見

鍼灸の治療でツボの反応は自律神経を介して身体へ様々な影響を起こします。身体を正しい状態に

促すことで症状の緩和がみられます。この自律神経失調症は、東洋医学では五藏六府のどこが弱っているか。どこかに虚の状態(気・血・津液の不足状態)があるとしてみます。

その原因がどこからかを探り、気血津液どれが不足し五臓六腑のどこが弱くなって症状をだしているのかが探りそれが診察であり治療になります。

虚によって熱の停滞や血の滞り、熱不足による冷えなど様々な症状へと変化します。

肝虚

肝は血を貯める臓で、出血(生理や外傷)や肉体労働などで血を消耗すると肝は血を貯めれず肝気を消耗し肝虚血虚になる。症状は筋のひきつり、目の疲れ、貧血様ふらつき、頭痛、怒りっぽくなる、睡眠障害

脾虚

脾は胃を働かせ、気血津液の生成を行います。暴飲暴食や過労や過度の思慮などで気血津液の生成が阻害される。

症状は易疲労、食欲の低下もしくは過食、やる気や集中力の低下、フラフラする、胃腸症状(下痢・便秘・腹痛)肩こり

腎虚

腎は水を主どり、津液を調整している。過労や性交渉過多により津液を消耗しやすくなります。腎の津液が減ることで心の陽気が増し、精神症状を呈しやすくなる場合もあります。

症状は怖がりやすい、腰痛、発汗障害、冷えのぼせ等

 

使用するツボ

腹部のツボ:中脘、期門、関元、気海、天枢など

背部のツボ:膈兪、肝兪、腎兪、膏肓、肩中兪、大椎~命門(督脈の灸)など

頭部のツボ:百会、顖会、角孫など

治療方針は東洋医学をベースにした経絡治療をおこないますが、当院では各種手技療法も併せて行っておりますので必要に応じて治療も組み立てています。

 

症例

30代 男性

主訴:自律神経失調症による肩から首にかけての緊張、頭痛、めまい等

経過:来院2か月前から、めまいや不眠症状が始まる。仕事のストレスもあり、肩や首に力が入る。初回の治療で肩こりや頭痛の頻度は低下し、食欲も増した。喉のつまり感やほてりが出ていた。治療回数を増すごとに症状は緩解してきた。治療期間は3ヵ月(治療回数7回)で終了。

精神的にも身体的にも緊張しやすい方であったが、慢性的なストレスの蓄積が諸症状を引き起こしたと思われる。