バセドウ病

バセドウ病とは

喉にあります甲状腺という内分泌腺(ホルモン分泌)で、そこからのホルモンが過剰にでてしまう甲状腺機能亢進症」の一種です。

ただし甲状腺機能亢進症の多くはバセドウ病と言われています。

原因

バセドウは原因はハッキリしてませんが、免疫異常による自己免疫疾患と考えられています。

症状

甲状腺ホルモンの作用は全身の細胞の代謝を上げることです。その作用により以下のような症状が現れます。

眼球突出(眼窩の炎症による眼外筋の結合組織が増生による押し出し)

頻脈(心臓の収縮増加)

甲状腺腫(無痛性びまん性腫大)

・発汗、体重減少、食欲亢進、下痢(交感神経興奮による)

・手足の震え、低K血症による四肢麻痺、集中力低下、イライラ

検査

血液検査:血中の甲状腺ホルモン高値

エコー検査:甲状腺の血流量増加が認められる

病院での治療の場合

・甲状腺合成抑制剤(メチマゾール、チウラジールなど)

・アイソトープ治療(放射性ヨードの服薬)

・手術

以上とされています。

鍼灸治療

東洋医学的所見

東洋医学では甲状腺機能亢進症は代謝が亢進しているため熱証(体内に熱がこもってる状態)として捉えます。

主に腎の陰気(冷ます力)の不足により熱が発生することによる「腎虚陰虚熱証」と見立てツボを使っていきます。

体温の上昇で、特に上半身に熱がこもる(上昇の内熱)ため動悸・頻脈・顔球突出・甲状腺腫など症状を呈します。

冷ます力を上げて陰陽のバランスをとる観点で治療は腎陰を補うツボを使います。

鍼灸での根本治療は難しい疾患ですが、甲状腺ホルモンを介して出ている症状は緩解・緩和が見込めると思います。副交感神経を刺激することで、交感神経の興奮を抑制する作用がみられるはずです。

 

使用するツボ

足のツボ:陰谷、然谷

手のツボ:げき門、合谷

背部のツボ:腎兪、志室

腹部のツボ:関元

首のツボ:水突、天突

 

バセドウ病の多くは病院での治療を適切に行えば予後はいいと言われています。治療を怠ると悪化の恐れもありますので、長期間かかったとしても病院での治療・検査は必要になりますが、その中で日々のある症状は鍼灸でも緩和できるものもあります。また血流を改善しホルモンのバランスを調節しやすくすることで改善を促します。

薬だけでなく自分の自己治癒力を高める鍼灸治療も併用してみてください。

 

症例

30代 女性

主訴:バセドウ病による肩こり

経過:来院半年前よりバセドウ病発症し、病院での治療(投薬治療)を行い緩和傾向であった。

現在も汗は少しかきやすい、疲れやすいなどの症状はあったが、ピーク時よりは軽減している。

首や肩の筋肉の緊張はバセドウ病による交感神経が異常に緊張しているためである。投薬によってホルモン値は安定していても自律神経の調子を崩し続けている様子であった。治療により身体全体の緊張感は徐々に軽減した。身体的な負担が大きくかかる場合はケアが必要である。