腰痛・坐骨神経痛

腰腰に現れる痛みの事を単に腰痛と呼びます。

ヘルニアや骨粗鬆症等による骨の変形によっては痛みが出ますが、その多くはレントゲンなどで画像診断に異常の無いものです。

骨に異常がない場合は、腫瘍や内臓疾患でも腰痛になり得ますが、ほとんどが「筋肉の痛み」によるものです。

 

原因の多くはこの

負担のかかる姿勢」「作業動作」「ストレスと言われています。

 

姿勢が悪いと思いませんか?

不良姿勢に伴い負担がかかる筋肉

・脊中起立筋 ⇒ 後ろに反らせると痛い

・腰方形筋 ⇒ 横に身体を倒すと痛い

・中殿筋 ⇒ 足を組んで座ってしまう

・腸腰筋 ⇒ 腰と股関節も痛い、前に屈むと痛い

これらの筋肉は骨盤に着くために骨盤と上半身を支える作用があり、不良姿勢や長時間の作業で十分に負荷がかかってきますので、

痛みを伴った場合は早めに治療を行わないと悪化しやすいです。

 

ぎっくり腰

ぎっくり腰とは急性腰痛の事を言います。つまり急な腰の痛みを意味します。

一般的には動けない状態の腰痛や痛くて歩けないような腰痛をイメージされますが、歩けても屈むと強い痛みがでたり、捻るとズキっとするなど

重傷から軽症まであります。

これは筋肉を傷めたり、関節に負担がかかり炎症を起こすと痛み方が鋭くなり強く感じます。

もちろん当院で治療は可能です。しかし通院が難しい程の痛みの場合は安静にしたり、

病院を先に受診したほうがよい場合もあります。

 

坐骨神経痛と腰痛

坐骨神経とは腰の神経(第4、5腰神経)と骨盤の神経(第1~3仙骨神経)が束になり、骨盤の中を通り、臀部に出て、太ももの後ろ側から

膝裏までの神経を呼ぶ人体では最大の神経です。

坐骨神経痛は腰骨の変形やヘルニア、お尻の筋肉の緊張などで神経を圧迫し坐骨神経痛を発症させます。原因は様々で、確実に原因を知るためには整形外科でのレントゲンやMRIが必要です。

坐骨神経痛はお尻から太もも裏に痛みやシビレがでます。必ず腰痛が伴うことはありませんが、腰神経も含まれるため腰の下部やお尻の筋肉が硬くなっていはずです。神経痛より腰痛が目立つ場合もあります。

神経が圧迫により興奮していると痛みに過敏になったり、筋肉の張りが左右で差がでてバランスが悪くなることもあります。

慢性化しないように早期に治療をおすすめします。

 

予防

正しい姿勢を取ることで腰への日常的負担を減らしたり、同じ姿勢・動作が続かないようにこまめに休憩することで腰痛を予防、あるいは軽減することが出来るでしょう。

ストレッチで体全体の柔軟性を保つことで疲れにくい体をつくることも重要です。

腰部を温め血流をよくすることもお勧めします。

 

治療

腰痛は、鍼灸治療が著明な効果を表すことがあります。

ぎっくり腰等の急性期にはアイシングで炎症を抑える必要がありますが、慢性腰痛にはお灸による温熱治療も有効です。また腰に限らずお腹からの血流を促すために腹部の治療も有効です。

治療対象は腰椎ヘルニア・脊柱管狭窄症も可能です。治療によりシビレや感覚異常が改善されるケースも多くみられます。

 

マッサージ

マッサージでは上記の不良姿勢で負担のかかる筋肉を中心にほぐします。

筋肉の作用により拮抗して働くため以下のように各筋肉・関節がセットで負荷がかかりやすい部位になります。

・脊中起立筋+仙腸関節+腸腰筋

・腰方形筋+中殿筋+ハムストリング筋

・多裂筋+椎間関節

このような筋肉連動による凝りや張りをとることで慢性的な腰痛も緩和しやすくなりますし、体の柔軟性が上がることで

体の使い方は効率よく動かせるようになります。

関節部での動きが悪い場合は必要に応じて骨盤や腰の矯正を行います。

 

鍼灸治療

東洋医学的所見

東洋医学でも原因はさまざまで多くの経絡に波及していきます。

「肝は筋を主る。筋は骨節に会す。故に、腰節は筋の大会なり、これを以て肝血虚して腰痛の患い生ず」

「腰は腎の府」(素問 脈要精微論)

「腰痛は腎に属す、腎液不足して骨髓乾燥するときは、関節利することあたわずして腰痛せしむ」(病因指南)

「飲食節を失いし、労役過度にして脾胃中の陽気を損じ、陽気下に陥りて陰火を生じ、

湿土の気下に流れて腎経を犯し、湿熱、下焦に溜りて腰痛せしむることあり」(病因指南)

 

古典では腎が腰に最も関係が深いとされています。腎は蔵で、表裏(ペア)関係は膀胱に

なります。膀胱の経絡は背部全体を通ります。治療のポイントは腎経や膀胱経のツボを

使っていきます。また筋を主る肝も腰痛に関係していることがあります。肝は血を蔵し筋を養うので肝が弱って

いるときは腰痛(特に急性腰痛)を起こしやすいです。

 

治療に使うツボ

腰部のツボ:腎兪、志室、大腸兪など

足のツボ:陰谷、中封、委中など

腹部のツボ:関元、帯脈、天枢など

 

症例

30代 男性

主訴:腰が痛くて動くのが辛い

経過:普段は腰痛なく、来院前日に徐々に痛みだした。腰全体に鈍い痛みがあり、腰に力が入らない。座るとだんだん痛くなる。寝ていると楽だという状態。仕事は立ちしごとで中腰や屈んだり、重いものを運んだりするため、もともと腰部の筋肉は張っている。過度な負担がかかったことにより深部の筋肉が過度な収縮を起こした。

1度の治療で筋肉が弛んだのを確認できたが、当日は安静指示し、数日後2診時には痛みなく、ケアのマッサージを行った。予防としてストレッチ指導し、月1のケアをすすめ終了した。