何気ない雑談が、治療を変えることがあります
「あまり話したくない」という人ほど、実はもったいない?
施術をしていると、いろいろな患者さんがいらっしゃいます。
よく話してくださる方もいれば、必要なことだけ話して、あまり会話をしたがらない方もいます。
特に最近、若い世代の患者さんと接していると、「自分のことをあまり話さない人が増えたな」と感じることがあります。
会話のキャッチボールが1ターンで終わってしまったり、こちらが質問しても必要最小限のQ&Aで終わってしまったり。
こちらとしては「もう少し話を広げられたら、何か施術のヒントが見つかるかもしれないのにな」と思うことがあります。
もちろん、話したくないことを無理に話す必要はありません。
人と話すことが苦手な方もいますし、プライベートなことを聞かれるのが嫌な方もいるでしょう。「治療に来ているのだから、必要なこと以外は話したくない」という気持ちも分かります。
そこは施術する側も十分に配慮しなければいけない部分です。
ただ、施術する側からすると、やっぱり「ちょっともったいないな」と思うこともあります。
なぜなら、何気ない会話の中に、施術するうえでのヒントが隠れていることがあるからです。
「最近、仕事が忙しくて……」
「実は以前、こういうケガをして……」
「先週、旅行に行って……」
そんな何気ない一言から、「もしかしたら、この身体の状態と関係しているのかも」と気づくことがあります。
身体の不調は、身体だけを見ていても分からないことがあります。
仕事、睡眠、生活リズム、運動、ストレス。
その人の生活背景を少し知ることで、施術の見え方が変わることがあるんです。
もちろん、これは患者さんだけの問題ではありません。
施術する側が「話しやすい雰囲気」を作れているか。
質問攻めになっていないか。
プライバシーに踏み込みすぎていないか。
そこも、とても大切です。
だから、「話さなきゃいけない」ではなく、「この人になら、少し話してみようかな」
と思ってもらえる関係を作る。
それも施術者の仕事のひとつなのかなと思っています。
無理に話す必要はありません。
でも、もし少し話せそうなら、症状以外のことも話してみてください。
意外と、その何気ない会話が施術の大きなヒントになるかもしれません。
身体を診る。
そして、その身体を持っている「人」を知る。
僕は、その両方が治療には大切だと思っています。