鍼は強く響かせないと効かない?
やさしい刺激という選択
「鍼って痛そう」
「ズーンと響く感じが苦手そう」
「怖いイメージがあってなかなか受けられない」
初めて来院される方から、こうしたお話をいただくことがあります。
たしかに、鍼治療には独特の刺激があります。
ですが、その刺激は必ずしも“強くなければ効かない”というものではありません。
当院では、身体に必要以上の負担をかけない“やさしい刺激”を大切にしています。
強い刺激を希望された患者様のお話
先日、初めて鍼を受ける患者様が来院されました。
その方は、
「インスタで鍼の動画を見て、“ズーンと響く感じ”が気持ちよさそうだったので、強い鍼を受けてみたかった」
とお話されていました。
刺激量を決める際は、
- 体格
- 年齢
- 性別
- 筋肉量
- 鍼の経験
- その日の体調
などを参考にしています。
この患者様は若い男性で筋肉量も多く、事前に強い刺激のメリットとリスクを説明したうえで、やや刺激量を上げて施術を行いました。
すると、施術の途中から気分が悪くなり、冷や汗のような反応が出始めました。
いったん仰向けで休んでいただくと症状は落ち着き、その後は刺激量を下げて施術を継続しました。
結果としては、弱い刺激でも十分に身体は反応し、症状も改善しました。
この経験からも、強い刺激が必ずしも身体に合うとは限らないことを改めて感じました。
鍼の刺激には個人差があります
鍼の刺激の感じ方は、人によってかなり違います。
「心地よい」
「身体がゆるむ感じがする」
と感じる方もいれば、少しの刺激でも強く感じる方もいます。
また、その日の体調によっても感覚は変わります。
疲労、ストレス、睡眠不足などによって、普段より刺激に敏感になることも少なくありません。
強い刺激=効果が高い、ではありません
鍼治療では、「ズーンと響く感じ」が出ることがあります。
この感覚を好む方もいますし、「効いている感じがする」と安心される方もいます。
ただ、強い刺激を感じることと、身体に合った刺激であることは別です。
必要以上に刺激を強くすると、
- 施術後にぐったりする
- 身体が緊張してしまう
- 疲労感が強く出る
- 冷や汗や吐き気などの反応が出る
といったことにつながる場合もあります。
特に、刺激に敏感な方や体力が落ちている方は、やさしい刺激のほうが自然に身体が反応しやすいことも少なくありません。
当院が大切にしていること
当院では、「強く刺激すること」よりも、“その人に合った刺激を見極めること”を大切にしています。
それは治療の難しさでもありますが、同時にとても大切な部分だと考えています。
特に日本人は、日々のストレスや緊張によって刺激に敏感になっている方も多く、
日本伝統のやさしい鍼治療が合う方も多いように感じています。
初めての方や鍼に不安がある方も、安心してご相談ください。